【2023年】中国ビジネスカレンダーの発表と中国の残業代割増率-中国労務管理-※PDFダウンロードあり

中国では祝日に合わせて休暇を設定し、土日を労働日に振り替えるなどの調整されたビジネスカレンダーが毎年国務院から発表されます。
そこで中国の残業代割増率を合わせて今年も2023年度版のカレンダーを見ていきたいと思います。

今年は中秋節と国慶節を合わせて8日間となっています。
ダウンロード用にPDFカレンダーも用意いたしました。

中国の土日が出勤になる振替労働日のような制度が特徴的ですよね。

中国カレンダー:法定祝日(法定休暇日)と調整休暇

1.元旦:2022年12月31日から2023年1月2日までの、3日間
2.春節:1月21日から27日までの、7日間。28日(土)29日(日)は出勤日

3.清明節:4月5日の1日
4.労働節:4月29日から5月3日の5日間。4月23日(日)5月6日(土)は出勤日

5.端午節:6月22日から24日の3日間。6月25日(日)出勤日

6.中秋節、国慶節:9月29日から10月6日までの8日間。10月7日(土)10月8日(日)は出勤日

中国法定祝日(法定休暇日)の残業代の取扱い

中国の法定祝日は、日給の三倍の額を支払うことになっていますので、注意が必要です。
休日については有休の管理に合わせて日程の管理や休暇の取得日もしっかり管理しなければなりませんね。

法定祝日(法定休暇日)はカレンダーの下線部がひかれた休日に該当します。

その他の通常の休暇日は代休(中国語『补休』といいます)を付与するか、2倍の給与額を支払うかの選択をすることができます。

中国の残業代における割増率

企業が従業員に残業をさせる場合、正常に労働した時間の給与よりも多く労働者に給与を支払わなければなりません。

  1. 従業員に予定以上の労働時間労働させた場合、150%の労働報酬を支払う。
  2. 休日に労働者に業務をさせる、または代休を与えない場合は、200%を下回らない額の労働報酬を支払う。
  3. 法定休暇日に労働者に業務をさせる場合、300%を下回らない額の労働報酬を支払う。
中国残業代の割増率
1通常出勤日の時間外労働× 150%
2休日労働日の労働報酬× 200%
3法定祝日の労働報酬× 300%

ポイントは、②の休日労働は代休で処理することが可能ですが、法定休暇日についてはそれができません。
また、中国語の『补休』は、日本のように代休と振替の区別はありません。

そのため、法定休暇日を代休処理すると違法となります。

↓2023年カレンダーは以下からダウンロードできます。

参考条文

国务院办公厅关于2023年部分节假日安排的通知

中国労働法44条

上海市企業賃金支払規則13条